R55女性あるある

R55世代(50~60代)女性の、心身や環境の変化・長年の仕事での経験・主婦目線での生活など綴るブログ

私のSFの原点は、不思議な映画「2001年宇宙の旅」

今週のお題「SFといえば」

私にとってのSFの原点は2001年宇宙の旅でした。アーサ・C・クラークの原作をスタンリー・キューブリック監督が映像化したこの映画をきっかけに私は、謎に満ちた宇宙の壮大さを想像し、畏怖の念と憧れがまじったような感覚を覚え、それ以降様々なSF映画を観るようになりました。いつか宇宙旅行に行ってみたいというような漠然とした思いも抱いたものです。

【目次】

不思議な感覚に魅せられて

小説を読んでいないこともありこの映画は基本的に難解で、モノリスとかボーマン船長の時空を超えた転生シーン(?)とか、正直意味がよくわからない場面も多々ありました。それでも何か不思議な感覚に魅せられて、録画した「2001年」を何度も何度も繰り返し見たものです。

この映画に惹かれた理由のひとつには、全編でふんだんに使われているクラシック音楽の影響も多々あったように思います。

冒頭や最後の「ツァラトゥストラはかく語りき」や、宇宙船内シーンで流れる「美しき青きドナウ」など何だか映像にとてもマッチしていて、今でもこれらの音楽が流れてくると、原始の猿人が放り投げた骨が宇宙衛星に変わるシーンや、ゆっくり動いている宇宙船の映像が脳裏に浮かんできます。これらの音楽がメジャーになったのはこの映画の影響も大きいのではないでしょうか。

ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」による、世の中の全ては同じことの繰り返しであるという「永劫回帰」の思想のごとく、この宇宙に生命が誕生し進化し滅びていく繰り返しみたいなことを映画でも示唆しているのだとしたら、映画音楽として深い選択だなと、ずっとのちに思いました。

AI「HAL9000」が現実になる日

木星探査宇宙船ディスカバリー号に搭載された、船の制御から生活まで全てを担う高度なAIコンピュータ「HAL9000も、AIがまだまだ未来のものであった当時には夢物語のようで、それが人間の命に背き反乱するようになっていく様にはゾッとしたものです。

ちなみにHAL9000の"HAL"は、当時最高峰のコンピューター企業IBM」のアルファベットを1文字ずつ前にずらしたもので、"IBMの一歩先を行く"という意味を込めている、なんて話がよく聞かれましたね。

2022年現在、どんどんAI技術は進化しており、そう遠くない将来人間は普通にAIロボットと暮らしていくことになるでしょう。人間の脳と同レベルのAIが誕生する特異点"シンギュラリティ"がもうあと10数年程度でやってくるとの予測もされています。

現実がSFを超える日もそう遠くないのかもしれません。
    
「人に危害を加えてはならない・人の命令に従わなければならない・自己を守らなければならない」という、アシモフのロボット工学三原則を、今、世界中の政治で真剣に話し合っておかなければならない時代に突入しているように感じています。

私にとってSFは近い未来の姿

続編の「2010年」では、木星の衛星エウロパには原始的な生命が生息しており、命の進化を見守るため着陸してはいけないことを何かから告げられるのですが、現実でもエウロパに水が存在する可能性を示唆する研究(生命の誕生の可能性につながる)が発表されたりして、その都度この映画のことを想起していました。

つい2か月前にもこんな記事が載っていました。

私にとってSFは近い未来の姿でもあります。信じられないようなすばらしい光景を見たいから、少しでも長生きしたいと本気で思っているのです。

ONE PIECE(ワンピース)1巻~92巻分まで期間限定無料公開

尾田栄一郎氏が先日「ONE PIECE(ワンピース)」の最終章に向けての準備期間として一か月休載するという発表をしましたね。世界的な人気漫画もいよいよラストに向かって佳境です。最後、ルフィーとその仲間はどうなるんでしょう?

【目次】

明石家さんまの質問に断言

何年か前に、「ワンピース」の大ファンである明石家さんまさんが尾田先生の自宅訪問をした番組を観た記憶がありますが、玄関からすべての部屋に至るまで、まるで遊園地のような遊び心満載のすっごいお宅でした。

その時さんまさんが「ONE PIECEって最後どうなるのか決めてるんですか?」という質問をした時、「もう決まってます」と尾田先生が言い切ったのが強く印象に残っています。

私は別にジャンプで「ONE PIECE」を読んでいたわけではありませんし詳しくもありません。ただあまりにも有名な漫画ですし、テレビアニメで某シリーズは視聴したこともあるので全く知らないわけでもありません。その程度なので、全巻通しての内容はよくわかっていませんでした。
    

92巻分まで全部無料公開

それで、1巻~92巻分まで全部無料公開されるという記事には「へぇー」とちょっと食指を動かされました。3段階にわけて順に下記が公開されるそうです。

  • 〝東の海〟編:1〜101話
  • アラバスタ編:102〜210話
  • 空島編:211〜301話

まだちゃんと読んだことがないけどちょっとだけ興味をもった私のような人も、ONE PIECEの大ファンでこの休載期間に再度読み直してみたいと思った人も、この機会に読んでみてはいかがでしょう?  公開は7/10までですよ。

ジャンププラス

36年の時を経て、映画「トップガン マーヴェリック」が気になる

映画「トップガン マーヴェリック」が世界興収でトム・クルーズ史上最大のヒット作になっているほどの大人気だそうです。そんなこと言われたらちょっと観たくなってしまいます。というのも、私は1986年の前作「トップガン」を映画館で観てその格好良さにワクワクしていたのです。

【目次】

前作「トップガン」に魅せられた

主役のマーヴェリック(トム・クルーズ)はパイロット訓練学校"トップガン"の若き訓練生。バーで知り合った女性を民間の女性教官と知らずにナンパしてしまい、その後二人は恋に落ちるのです。

F-14トムキャットとかドッグファイトとか、戦闘機好きな人にはきっとたまらないのでしょうが、若い女性である自分には正直あまりよくわかりませんでした。

でもとにかくトムクルーズが格好良かったし、それに知らない世界の雰囲気に少し魅せられた部分もあったのかも。よくわからないながら戦闘機のタッチアンドゴーのシーンなど何だか格好良く感じたりもしていました。
    
実はクローゼットの片隅に、当時勢いで買ったMA-1(フライトジャケット)が今も眠っています。女性用など売っていなかったので男性用Sサイズを購入しましたが、それでも腕が長くてあまり着る機会もありませんでしたが。

「愛は吐息のように」にキュン

この映画の主題歌、ケニーロギンスの「デンジャーゾーン(Danger Zone)」は当時ヒットチャート1位で、これが流れてくると気持ちが昂りますし、愛のシーンで流れた「愛は吐息のように(Take My Breath Away)」を聴くと遠い記憶と共になんか胸が甘酸っぱい感じでキュンとします

私にとってトップガンはまさに「若さの象徴」だったのでしょう。

↓このミュージックビデオ観てください。トムが若い!


今は・・・現実世界としてシャレにならない本当の戦争やそのリスクやらが頭の隅にちらついて純粋に楽しめるかどうかわからなくなってしまいましたが、

でも、今上映中の「トップガン マーヴェリック」、36年たっても相変わらずカッコ良いトムをやっぱり観てみようかな・・・

ドラマに突然自分が出てきたら笑えない

駅に向かって歩いている途中、広い場所で大勢の人達が立っている風景に出くわしました。男女30人位はいたでしょうか、各自バラバラにかなり離れて立っています。”何か普通と違う”と感じ、私は歩きながらもその人達をずっと見ていました。違和感を感じたのは、全員その場に立ったまま私の向かっている方を向いて少しも動かないためでした。

【目次】

謎の集団

誰一人全く動かないので「え?もしかすると"だるまさんが転んだ"をやってる?」「今、大人の間でそんな遊びが流行ってるの?」などと訝しみつつ、”鬼”がどこにいるのか目で探しますがわかりません。

「それにしてもぜんぜん動かないな、誰も会話していないし笑顔の人もいない…」変だな変だなと思いながらも歩き続けていると、突如前方から大声が聞こえ、それと共にその集団が一斉に歩き始めました。

「えっ?」突然のことに驚きましたが、私も同じ方向に歩いているわけですから、その人たちと一緒に歩いてるような感じになりました 。

物陰を通り過ぎて見えてきたのは、撮影カメラと機材と大勢の撮影スタッフ。

一瞬で悟りました。「これはドラマか何かの撮影だ。この大勢の人たちは通行人のエキストラだったんだ!」皆笑いもせずその場にじっと立っていたのは、監督のStartサインを緊張しながら待っていたからか…。全て合点がいきました。
    

映っちゃってる?

でも一体どういうこと!?カメラは回ってます。私もこのエキストラの人達と一緒に歩いているから、「私、通行人の一人になっちゃってるじゃん!

立ち止まるのも引き返すのも何か許されないような気がしてそのまま歩き続けつつ、「どうすんのよ!何かのドラマ見てたら突然私が出てきたらどうすんのよ!」

駅前スーパーで買い物するだけだったので、マスクはしているもののほぼノーメイク、ラフでダサイ服・・・「いやだー(泣)」

カメラ脇のモニター横を通った時、きれいな若い女性の横顔アップが見えました。女優さんでしょうか。しかし「顔ちっちゃ!

彼女の後方には通行人(エキストラ)が歩いてるのがバッチリ映ってます。

カーーット!」という大声と共に全員の動きが停まり、その場の空気が少し和らいだ感がありました。。。って、「カーット」じゃねーよぉー!

私 ぜんぜん関係ないし!交通整理担当スタッフはなぜ私を止めなかった!?

私はこういう撮影の場に結構多く遭遇しているのですが、普通こういう時は撮影スタッフが「すみませーん、ここ通れません!」「立ち止まらないでくださーい」とか言って、私のような一般ピープーを撮影の邪魔にならないように"どかす"ものです。

普通は「何の撮影?誰か有名人いる?」と野次馬な気持ちになるのですが、急いでいる時は「私はここの人間で用があって歩いているのに通らせないってどうなのよ?」などとイラつくこともあります。

でも、もしどかされなかったらこういうことになるんだって、今わかりました(苦笑)。

なぜかすり抜けることが多い

ずいぶん昔の話ですが、都内大通りの広い歩道で向こうから歩いてくる男性3人。何となく見覚えがあり知り合いだと思ってすれ違いざまに会釈すると、向こうも会釈を返してくれました。通り過ぎてハッと気づくと大通りなのに周りに誰もいない

見回すと遠巻きで撮影していたのでした。大勢の通行人が制止させられ皆がこちらを見ています。でもなぜか私だけすり抜けて歩いてしまったようです(恥)。彼らは誰?と後で思い返すと(その場ではわからなかった)当時人気のシブがき隊でした。

またある時、会社の別の部署に用があってその部屋のドアを開け勢いよく入っていくとこれまたドラマの撮影中。私のせいで撮影を中断させてしまいました。この時もドア前には制止するスタッフがいなかった。

でも平日の昼間、まさか自分の会社内で撮影してるなんて普通思わないでしょ?その時、窓際の室長席に座っていたのは某有名二枚目俳優。撮影を停めてしまった私を見てにっこり。いい人!

それにしても、私はよほどいつも周りを見ずにボーッと歩いているのでしょうね。。

「元彼の遺言状」著者 新川帆立先生の、大賞を獲るための5つの攻略法

やっている月9ドラマ「元彼の遺言状」の原作は、2020年 宝島社 第19回このミステリーがすごい!」大賞の受賞作品です。この本の著者は新川帆立さん。昨日ご紹介した今私がハマっているYouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」でも、以前新人作家として出演されていました。その話があまりに面白いので皆さんにも是非見てほしいです。

【目次】

今クールで一番期待したドラマ「元彼の遺言状」

ドラマ好きの私は今クールのドラマも色々録画して見ていますが、始まる前一番期待したのはこの「元彼の遺言状」でした。主役が綾瀬はるか大泉洋のコンビによるミステリーと聞いただけで面白そうと思ったのです。ドラマはいよいよ最終回目前で、結末が楽しみです。

主人公は女性弁護士の剣持麗子(綾瀬はるか)。大手製薬会社の御曹司である学生時代の元カレ(生田斗真)が「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言を残して亡くなったことから謎解きの物語が始まります。

この剣持麗子はとにかくキャラが強い。美人で、お金に執着し「金にならない仕事はしない」と豪語する弁護士で、自分勝手で負けず嫌い、大食い、言いたいことハッキリ言う、でも不思議な魅力がある女性。
     
著者の新川先生は、女性が見てスカッとするような女性が憧れる強いキャラにしたいと思ったそうです。

新川帆立先生の方がキャラが立ってる

私は原作を読んでいませんでしたが、YouTube有隣堂しか知らない世界」を観て、小説もさることながら、その新川先生自身の経歴や考え方などを聞いて、すっかり彼女自身に興味を抱いてしまいました。

まず経歴なのですが

アメリカ合衆国テキサス州出身。16歳で「吾輩は猫である」を読み感銘を受け作家を志望。高校時代は囲碁部で全国高校囲碁選手権大会出場。東大法学部 法科大学院卒業し司法試験に合格、弁護士に。囲碁部時代麻雀にも興味を覚え、司法修習中に日本プロ麻雀協会のテストに合格しプロ雀士としても活動。弁護士の傍ら作家修行して2020年に「このミステリーがすごい!」大賞で作家デビュー。

なんだ?このただ者ではない感。

YouTubeの中でMCブッコローが、なぜ最初作家志望したのに弁護士に?と聞くと「簡単に作家になれるわけがないし、もしなっても食べていくの大変だろうからって不安になっちゃってとりあえず弁護士になろうと思った」みたいなこと言っていてて。

・・いやいやいや! だからって、東大も司法試験もプロ雀士(なぜ?)にも普通"とりあえず"でなれないし。すご過ぎます。

大賞をとるための5つの攻略法

作家修行というのも「人に教わった方が早いと思って小説教室に通って一から始めた」「ミステリー大賞を獲るための攻略法がある。過去の選考過程が全て公開されているので、その講評を読めばなぜその作品が通ったのか・落選したのかが推測できるので、大賞を取るにはこうした方がいいなということを研究した結果、獲れた」

ということで、このYouTubeでは大賞を獲るための5つの攻略法をひとつひとつ説明してくれています。どれもなるほどで、この方は理論立てて戦略を策定し、それらを全て実践し、そしてその通り大賞受賞したわけなのですね。

下記YouTubeは2本両方見ても15分位なので興味を持たれた方はぜひご覧下さいね。

話題の新刊『元彼の遺言状』の著者が登場!有隣堂しか知らない世界29

 

【たった5つ】新人賞を獲る攻略法 新人作家の世界②有隣堂しか知らない世界30

ちなみにフジテレビの「元彼の遺言状」ドラマの公式サイトはこちらです。

文房具や本が好きなら絶対ハマる「有隣堂しか知らない世界」

有隣堂という老舗の書店をご存知でしょうか? 私が子供の頃住んでいた駅前にも、オフィスの近くにも、現在の居住地域にも有隣堂書店があるので、てっきりメジャーな全国区だと思っていたのですが、実は東京・神奈川・千葉のみにしかないローカル本屋だと最近知ってびっくりしました。

今、この有隣堂がやっているYouTubeチャンネル有隣堂しか知らない世界」があまりにも面白くてハマっています。文房具や本が好きな方なら絶対気に入ること間違いなしです!

【目次】

文房具や本も知れば奥が深かった

有隣堂しか知らない世界」は2年前から始まったチャンネルで、番組MCはミミズクのブッコロー。とにかくこのブッコロー(中の人)のトークが面白いのです。(下記YouTube画面の黄色いのがブッコローです)

TVチャンピオンの文房具王選手権に2回出場しつつも"文房具王になれなかった女"、有隣堂 文房具バイヤーの岡崎弘子さんが最もよくゲスト登場して色々な文房具を紹介してくれます。この岡崎さんは恐らく50代、なんかほわーんとした天然で好き。

番組第1回は、理系の人がこよなく愛する高性能ティッシュキムワイプ」を取り上げ紹介。その後もガラスペンやシャチハタ、ボールペン、インク、ペンケース、ビンテージメガネ、地球儀…など様々な文房具が登場します。
    
他にも、変な文房具対決や、発売前の新作先出し、文具女子博、文房具屋さん大賞を獲った商品などの情報も。もちろん本屋ですから趣味の本やマンガ、地図、カレンダーなど書籍類の紹介もあります。また時々食品も登場します(本屋だけど飲食事業もしているそうで)。これも、本に出てくる料理を作ってみたり興味深い企画です。

商品ではないけれど、有隣堂アルバイトの女性がJ-POPを平安時代の古文訳にして歌っちゃうシリーズも深くて面白くてかなり好き。

現在約100本強の番組がありますが、1回6~8分程度なのでサクッと見れちゃえますよ。

忖度しないブッコローがたまらない

延々と紹介したのに有隣堂で売ってなかったり、ブッコローは良いものは「すっごくいい」という一方、「これはいらない」「美味しくない」などと正直に言ってのけたり、その商品の競合メーカーに一切忖度しない質問をしたり、といったぶっちゃけトークがたまりません。

たとえば下記は「油性ボールペンの世界」ではジェットストリームやアクロボールを比較していますが、三菱鉛筆ジェットストリーム推しのブッコローが競合であるパイロットに電話しちゃったりしています。

最近文房具を買うこともめっきり減っていたし、必要なら100均ですませていたけれど、「有隣堂しか知らない世界」を見て普段気にもしなかった文房具のあれこれを知って、なんだか久しぶりに文房具屋さんに行ってじっくり見たくなりました。

サラリーマン川柳ベスト10に大笑い。わかるー!

毎年恒例の「第一生命 サラリーマン川柳コンクール」のベスト10が発表されました。このサラ川、いつも投稿者の皆さんのセンスの良さに脱帽していますが、今回も到底私には思いつかない秀逸揃いです。

今回の1位「8時だよ!! 昔は集合 今閉店」。

私はくすっと笑ってしまいましたが、もしかしたら若い人には意味が通じないかもしれませんね。ドリフを知らない子も多いんじゃないでしょうか?

昔、土曜20時は家族そろって夕飯を食べながらテレビで「8時だヨ!全員集合」を観る、というのが”日本国民の基本的な生活習慣”といっても過言ではなかった。何しろ最高視聴率は1973年放送の50.5%と言いますからね、驚愕の数字です。

当時の家庭には番組録画や携帯できる機材もなかったから、1家に1台のテレビを囲んで家族皆で同じ番組を観ていました。

だから週明けの小中学校でも皆が同じテレビの話題についていけました。加藤茶の「ちょっとだけよ~」というお色気ギャグを真似してふざける男子はきっとどのクラスにもいたことでしょう。

    

2位、勤め人なら皆この句に共感するかも。

ウイルスも 上司の指示も 変異する

私も、いつも仕事で上層部の指示変異にふりまわされっぱなしで、この句には苦笑いでうなずくしかありません。それもアルファ・ベータ・ガンマ・デルタ…なみにどんどん変異していくから、とても対応が追いつきませんわ~。

5位の「マスク顔 確信持てず 見つめ合う」これもわかるー。

会社内ですれ違った人に会釈しながらも「誰だ…?」って心の中で思っていることが結構あります。マスクで顔半分が隠れているので、親しい人でなければよくわからない場合があって、

でも知ってる人だったら無視するのは失礼だからと半信半疑ながら軽く会釈して通り過ぎているのです。でも多分向こうも同じなんでしょうね!

私の好きなのは4位の 「巣ごもりで MからLに 服反応」ですね。

ずっと家にいて動かないのになぜかお腹がすく不思議。テレビやスマホ見ながらや、テレワーク中も頻繁に何かをつまみにキッチンへ、がすぐできてしまうから、ふと気づくと「ひどい服反応が!!」

では最後に私も一句。「2年いて 初めて知った 部下の顔

全員マスク姿になって2年以上が経ち、2年前に異動してきたメンバーの素顔を見たことがないので、マスクが取れた時にきっとこう思うんだろうなっていう予想の句でした。

他にも面白い句がたくさんあるので下記で見てみてね。

 

動画は倍速、曲イントロも5秒が限度の皆に、YES「危機」を聴いてみてほしい

最近のTV番組は、提供スポンサー紹介の間やCMに入る前などに都度、その先の様々なシーンを流しますよね。

私はそういう先出しで内容を見せる手法が嫌で、その間は"見ざる聞かざる"するようにしています。だって、このあと何が起こるかが漠然とわかってしまうし、既視感が生じるため後でそのシーンが出てきた時にはすでに新鮮さが薄まってつまらないのです。

「なぜ多くの番組でそんなことするんだろう?」と不思議に思っていたのですが、最近その理由が何となくわかる気がしてきました。

以前私もニュースを録画して倍速で見る話を書きましたが、今の若者達、特にZ世代はドラマでも何でも倍速視聴もしくは跳ばし見している人が多いそうですね。
    
テレビ、Netflixなど動画配信、YouTubeやインスタ、TikTok他、様々な膨大な量の動画を毎日見ている。一昨日書いたアマプラの話ではないですが、それだけ多くを限られた時間で消化するためには、どこかを削らないと無理なわけです。

録画して途中のCMを飛ばす私と同じように、Z世代はドラマ本編でも途中のおもしろくないシーンは容赦なく跳ばしてしまう人が多いとか。

起承転結なんてものにつきあっている時間はないといったところでしょうか?もしそうなら、番組がこぞってシーン先出しすることにも合点がいくのです。

内容もわからないものにじっくりつきあってる時間はない若者に、先に「こんなことやるなら面白そうだな」と思わせないと見てもらえなくなる。そういった現代ニーズにマッチさせた若い世代のテレビ離れを防ぐための策なのかな…などと思いました。

番組だけではありません。音楽もそうです。最近イントロは短くないとなかなか受け入れられないという話も聞きました。

以前はヒット曲のイントロ部分は平均約20秒あったものが、現在は約5秒になっているといいます。

「イントロなんていいから早く歌を聴きたいって?イントロも歌の一部なのに」なんてのはZ世代にとっては年寄りの言い草なんでしょうね。

私は若い頃、プログレッシヴ(プログレ)ロックを格好良く思ってよく聴いていました。

↓これは当時のYESというバンドの超有名なアルバム「危機(Close To The Edge)」ですが、最初の歌詞は何とスタート後4分過ぎてからなんですよ。

今Z世代の皆さんが聞いたらどう感じるのか、是非感想を聞いてみたい。

ロックですが、最初のうちは鳥のさえずりやせせらぎ、そして聴かせるギター、もはやイントロでも何でもなく壮大な曲の一部です。

プログレにはこのような組曲交響曲のような構成全体で聞かせるものが多かったのですが、イントロ5秒以上待てない皆さんは耐えられるでしょうか?

私は、10分経過したあたりからのゆっくりした流れのちパイプオルガンの重厚な響きに、宇宙のような壮大なイメージを思い浮かべながら聴いていました。超久しぶりに聴いた今も宇宙でした。聴いてみてね。

まずい、アマプラ見出したらGWが全部つぶれる。今のお気に入りはSPY×FAMILY

ゴールデンウィークといっても遠くに出かけるような大きな予定もないので、こういう機会に撮りだめたドラマや映画を一気見してしまおうと考えました。

ただでさえ録画しまくっているTV番組を見きれていないので(以前も書きましたが、私は基本的にドラマは全て録画して後からゆっくり時間の取れる時に見るタイプです。その際途中の CM などは全部飛ばしてしまいますが)、それらを片付けないとHDD容量がどんどん圧迫されちゃうのです。

それとAmazon Primeビデオ、「そういえばずっと観てないな、今どんなのが出てるのかな?」と思って久しぶりに開いてみると、以前にはなかった(と思うのだけれど)Top10というジャンルができていました。

現在の1位はアニメの「SPY×FAMILY (スパイファミリー)」でした。これはちょうど今TV(地上波)でもやっていてすでに第3話まで見たのですが、面白くてちょっとハマっています。

スパイである素性を隠した男性(ロイド・フォージャー)がミッション達成のために、出会った娘アーニャと、妻ヨルの3人でお互いの正体を隠しながら疑似家族として共に暮らしていくお話です。この6才のアーニャがもう可愛くて! ここに予告編貼っておきますね。

他にも、今更ですが「鬼滅の刃 遊郭」や、「はたらく細胞!!」「はたらく細胞BLACK」「呪術廻戦」とか・・・日頃ほとんど見ないアニメですが、改めて見てみると面白いのいっぱいありますね。子供が見て面白いというもわかります。

でもさすがにこの歳です。アニメを通じて、親子の情や人間模様とか、やるせない不条理とか、生きる難しさとか、健康の大切さとか、世界情勢とか。切実な現実をちょいちょい重ね合わせて見てしまっているのが、純粋に楽しんでる子供とは違っているかもしれません。

まあでも面白いんだから、どんな見方でもいいっか!(しかしGWこれで全部つぶれそう)

「フロッピーディスク」トレンド入り。つっこみどころ満載の山口県のコロナ給付金ニュース

昨日Twitterで「フロッピーディスク」が堂々トレンド入りしていて「一体何?」と思ったら、"山口県阿武町が新型コロナ給付金を誤って、1世帯に4,630万円を振り込んでしまった。でもそれはもう返還できないと言われている"というニュースが原因でした。

Twitterで騒がれたのはそのニュースの中の『振り込み者名簿をフロッピーディスクで銀行に提出していた』という事実。今もまだフロッピーって生きてたのか!?という驚きの方が、ニュースの内容より勝ったみたいですね。

確かに「今なおFDが現役で使われているのか」という驚きは私も感じました。しかしもう、色々な意味でつっこみどころ満載のニュースですよね。
    
振り込まれた町民は「もう元には戻せない。逃げることはしない。罪は償う」と言ってると記事にはありますが、"罪は償う"ってどういう意味でしょう?

それに4,600万円もの大金、すぐに必要だった事情のある人にたまたま運よく振り込まれたってこと?(返せなくてもなおすぐに必要な大金って、TBS日曜劇場「マイファミリー」か!)

報道ではこの返還をつっぱねてるところに焦点をあてていますが、私はむしろ間違った側への不安みたいなものを覚えてしまいました。

そもそもフロッピーをデータ保存や授受に今も使っているということは、その本体であるPCは結構古い可能性があるのではないか?(外付けドライブだとしても)。それが絶対いけないというわけではありませんが、その場合、ちゃんとPC本体のOSは最新のものになっていてセキュリティ対策もできているのだろうか?なんてことをどうしても思ってしまいます。

PCやセキュリティ環境を最新のものにしているなら、FDなど昔ながらのやり方を固持する方がむしろ大変なはずで、であればすでに保守の切れたOSなどをそのままにネット接続なんかしてないだろうね?といった不安です。

様々な事情で買い替えられない場合もあると思いますが、個人ではなく公の市町村のデータを扱う仕事ですし・・・

また”名簿をFDで銀行に提出していた"ということは、リストを読み込むために銀行側もそういうPCを使っているということになるけど…そっちも大丈夫なの?

とか、そんなことも頭をよぎります。

そして、いくら振込依頼書に誤った金額を書き込まれていたとしても、1世帯に4,630万円給付ってあり得ない金額、金融機関が何の疑問ももたず確認もせずにそのまま振り込む?

振り込む係の人は、何のお金かなど関係なく、書かれていた額面を間違わずに振り込むことが一番大事なミッションなのだとしても、本当にそれでいいのでしょうか。でなくてもその上役の人は確認しなかったのでしょうか。

私は犯罪捜査とかのテレビドラマの見過ぎだから、なんか全部がキナ臭く感じてしまったりして、いかんいかん。

でも、そういった小さな穴からセキュリティ犯罪は潜り込んでくるのは本当だから、地方の市町村含め日本全体としてITの整備を再確認する必要があるかもしれません。

ちなみにこれは1年半前の、各地の地銀でFDの取り扱いを終了する動きが広がっているという記事です。

テレビのテロップは若者のために始まったけれど、中高年にこそ威力を発揮する

バラエティなどのテレビ番組では、MCやタレントのトークなどがテロップとなって画面表示されます。また笑い声の音声も一緒に入れられていますよね。

今は当たり前で何とも思いませんが、これらは1990年代頃から始まった記憶があります。番組をより面白くみせる効果を狙った仕掛けとしてのスタートでした。

それまでも、ニュースなどは今と同じように画面下方に内容(要約)が表示されていましたが、バラエティ番組で擬音語・擬態語もそのままテロップ表示されたことにはとても驚いた覚えがあります。

最初の頃は慣れなくて、テロップや作られた笑い声に相当強い違和感うるささを感じていました。巷でもよく話題となり、否定的な意見が少なくありませんでした。

でも「バラエティ番組の狙う年齢層と、漫画・アニメに親しんで育った世代が一致するから若者に受け入れられている」といった解説に「へぇそうなのか」などと思っていました。

でも実は、テロップは若者にだけでなく中高年や忙しい人にこそ、その威力が発揮されることを感じています。

年齢と共に徐々に音声が聞き取りづらくなってきているR55世代(私)にとっては、テレビの活舌が悪い人や、モゴモゴと何を言っているのかわかりづらいセリフがよく聞き取れないことが増えてきて、結構イライラ・ストレスがたまってしまいます。
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このイライラの裏には、自分の耳の老化に対する恐れみたいなものがあるのです。

普段の生活ではまだそこまで問題は生じていませんが、若い頃よりは明らかに聴力が低下していることを様々な場面で思い知ることがあります。

ドラマで聞きとれないセルフだけでなく、無意識に上げていたボリュームに後で気づいて自分でびっくりしたり、

感染予防で二人掛けテーブルの間に置かれたアクリル板を通して話をする時も、大声で話さないこともあって、これがなかなか聞き取りにくくて困ったり…。

だからテロップはあまり意識することはないけど、知らず聞こえの助けとなってくれているのだと思います。

一番助かるのはキッチンで料理や洗い物をしている時。テレビ画面は見えていても水や火を使う音の方が大きくてよく聞こえないのです。

夕食の支度をする時間帯はバラエティ番組などが多く、別に真剣に見たいわけではないんです。でも時々ちらっとTVの方に目をやると、テロップでだいたい何をやっているのかがわかる、それだけで何となく安心するというか、うまく言い表せないけど何なのでしょう?この気持ち。

テレビをほとんど見ないという今の若者(本当?)には信じられないかもしれないけれど、昭和の人間は、観なくてもテレビをずっとつけっぱなしにしておかないと何となく寂しいんですよ。

私だけかな?

戦うシン・ウルトラマン斎藤工。米津玄師「M八七」はなぜM78じゃないの?

やばいやばい。映画 シン・ウルトラマンが5月13日に全国公開されます。

ウルトラシリーズは今なお続いていますが、初代「ウルトラマン」や「帰ってきたウルトラマン」はR55世代の男子はもちろん、女子も結構見ていました。

当時の男の子たちはのちのポケモンのように、登場する怪獣たちのカードみたいなもの(多分何か雑誌の付録など)を集めていて、登場する怪獣の名前や特徴を全部言える子もいたものです。
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シン・ウルトラマンでは、次々と現れる巨大不明生物「禍威獣(カイジュウ)」に通常兵器は全く役に立たず、日本政府は対策スペシャリストを集結、防災省に通称「禍特対(タトクタイ=禍威獣特設対策室専従班)」を設立して臨むのですが・・・

これ、「怪獣」と「科特隊=科学特別捜査隊」と読みは同じだけれど字が違っていて、""という字を使うところなど今っぽいですね。

禍特対メンバーに西島秀俊斎藤工、有岡大貴、早見あかり、そして長澤まさみ。他にも田中哲司山本耕史など俳優陣も豪華です。

そして斎藤工ウルトラマン

企画脚本と監督はシン・ゴジラと同じく庵野秀明樋口真嗣コンビ、そして主題歌は米津玄師で「M八七」。こちらも豪華。

ん、待って?

ウルトラマンの故郷は、銀河系から300万光年離れたM78星雲。でもこのタイトルはM87。なぜ?

ちなみにM87は6000万光年離れたおとめ座にある銀河で実在します。中心に超大質量ブラックホールがあることで知られていて、3年前にこのブラックホールの姿を世界初、画像として捉えたとしてとても話題となりましたが、これがM87だったのですね。

なぜM八七なのか、そのうち語ってくれることでしょう。

ところで庵野監督の映画って、シン・エヴァンゲリオンシン・ゴジラ、そしてシン・ウルトラマン、皆「シン」がつくけれど、意味が今一つわかりません。

シン・クライアントのシン(Thin)は薄い・少ないなどで意味的にちょっと違いそうだし、単純に「新」なのかな?と思って調べてみたら、

これは庵野監督のアイデアで「正解があるわけではありません」とのこと。新・真・進・神など様々な意味を込めているので、見る人の感じたものが正解らしいです。

気になり過ぎて内容が入ってこない"ドラマあるある"

先日「なぜ冬の夜でもカーテンを開けたままで過ごすのか?」ってことを書いたけれど、他にもTVドラマで、気になり過ぎて内容が入ってこない"あるある"がたくさんあります。

一気にいきますよ!

*追い詰めた犯人に刑事が背を向けて謎解きのような語りを始める。相棒の右京さんもやってるけど、私が犯人ならその隙をついて逃げる!

*「この人知りませんか?」刑事に写真を見せられた人たち。そのまま仕事の手も止めず背をむけたまま「見たことないな」とか話す。いやいや、普通知らない人と話す時、ましてや刑事に聞き込みされるなんて状況、とりあえずいったん作業やめて正面向かない?
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*女刑事の靴がなぜかヒール。走ったり犯人とやり合うのにヒールは不利で危険かと。じゃなくても足が命の刑事、靴ずれ必至。

*主人公が帰宅した時、ポストに届いていた無記名の郵便物を怪訝に見てその場で封を開けて読む。いやいや、玄関前なんだし普通家に入って読むでしょ。

*同じように、とっても大事な秘密の電話を外でする。誰か人に聞かれるかもしれないのに。そしてだいたい誰か人に聞かれている。

*機密事項や人に知られてはいけない内容の話をタクシーの中やバーのカウンターでする。運転手やバーテンに全部聞こえてます。

みんなー、脇甘すぎ!

*主人公が道で通行人とぶつかり「あ、すみません」。数日後、転校や転勤してきた人が「はじめまして」って時、「あっ!」「あ、あの時の!」って互いを指さす。みんな顔認識力&記憶力良すぎ!

*部屋に入ろうとドアに手をかけた時、中でふたりの秘密の話を聞いてしまい、つらい思いでそっとその場を立ち去る…。いやいや、近くで静かに話しているのに、少し離れた閉まったドアの外から聞こえないし。みんな聴力良すぎ!

*大切な人が「今夜の飛行機で行ってしまう!」とか「すぐ助けに行く!」って時、男は彼女の名を呼びながら必死で走る。どんな長距離でもずっと走る!主に大きな川沿いか橋の上をひたすら走る。

えっと、世の中には公共交通機関とかタクシーとかいうものがあります。

*でもそういえば、急いでる時タクシーに乗っても必ず渋滞に巻き込まれて間に合わないんだった。

*主人公が恋人と別れて泣きながら道を歩く夜は、必ず雨。そして女性の場合、靴が脱げて裸足率高い。でも男で靴が脱げて靴下で歩いてるのは見たことない。

*人見知りで内向的で友達のいない半分引きこもりの子に、行きつけの店がある。店のマスターと顔なじみになって悩みを話したりしてる時点でその設定は無効だ!

*一人が「あっ!」とある方向を見て驚いた時、もう一人は「え?どうした?」とか3秒位その人の顔を見て、そのあとゆっくりその見てる方向を見てやっと驚く。いやいや、人が「あっ!」と言ったら瞬間的にその視線の先をなぞるのが本能。

もう、つっこみどころ満載すぎて。。。

でも何だかんだいいながら、ドラマ好き。

山下智久主演でドラマ化もされた「アルジャーノンに花束を」

先日『「ミステリと言う勿れ」と「水曜日が消えた」』で多重人格について書いた際、「24人のビリー・ミリガン」の著者 ダニエル・キイスの名を出した。

ダニエル・キイスはこれも有名だけれど、彼の代表作といえばやはり「アルジャーノンに花束を」でしょう。

これも昔、ビリーミリガンと同じく夢中で読んだものです。

主人公は32歳の男性。知的障害で6才児程度の知能しかない。ある時彼は臨床試験の脳手術を行ない、IQ180以上の天才的頭脳の持ち主になって人生が激変するのだけれど…。

ちなみにアルジャーノンというのはハツカネズミの名前で、この脳手術の実験で天才ネズミになった。
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アルジャーノンに花束を」は日本でも2度ドラマ化されたけれど、2015年の山下智久さん(山P)主演のドラマを当時楽しみに観ていた。

脇は栗山千明さん、窪田正孝さん、工藤阿須加さんなどの俳優陣で固めていて、

山Pが「ぼくはおりこうになりますか」みたいに、人なつこい可愛い笑顔でたどたどしく話す知的障害者姿と、天才になって英語ペラペラ、ビシッとクールにスーツ姿で医療の学会で発表。みたいなギャップの演技はなかなか。原作とは多少違うけれど結構楽しめた。

周囲の子たちにいじめられたり、母親にうとまれていても、知的障害の彼にはそれがわからず(理解できず)それなりに楽しく過ごしている毎日と、天才的な能力を手に入れたものの、初めて"孤独や寂しさ"というもの知り、"失う恐怖"にあせりや怯えを感じる日々。

人は生きる上で何が大切で何が幸せなのか、といった示唆も感じる小説です。

「ミステリと言う勿れ」と「水曜日が消えた」

前回の「ミステリと言う勿れ」は解離性同一性障害がテーマだった。切ない話だったけれど、ネタバレになるのでドラマの内容は書かない。

この病気は以前「多重人格」と呼ばれていた。

一人の人間の中に別人格が現れてしまう精神疾患で、幼少期などに虐待や事故など心に抱えきれない負荷や傷を受けた時、その苦痛を回避するために自ら他人格を生み出してしまう悲しい病気。

日本でこの病が一般に知られるようになったのは「24人のビリー・ミリガン」という本だった。実際に起きた連続強盗強姦事件を題材に、ダニエル・キイスが本にしたもの。

逮捕された犯人の名がビリー・ミリガン。彼は犯行の記憶が全くなかったけれど、それは彼の中の別人格のしわざだったことがわかっていく。(全て実話)

驚くのは、彼の中に23人もの別人格がいたこと。この23人は年齢も性格も性別も国籍までバラバラ。被害者女性に近づいた人格と、乱暴した人格と、銀行に連れていき金を奪った人格と、その金を使い込んだ人格は全部違うというややこしさ。

当時の日本には衝撃が走り多重人格ブームが巻き起こった。私も本を読んで「そんなことがあるのか!?」と驚愕した記憶がある。
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その後、多重人格を題材とした様々な映画やアニメが制作されるようになったけれど、近年ではこの病を題材にした「水曜日が消えた」という映画がある。

俳優の中村倫也さん演じる、自分の中で曜日ごとに人格が入れ替わってしまう解離性同一性障害の青年「僕」の物語。

主人公は「火曜」の真面目で几帳面な「僕」を中心に物語が進むのだけれど、7人の人格は、趣味も才能も性格も服装も皆全く違う。他の人格のことは全く覚えていないので、お互いの名を曜日で呼び部屋中にメモを残して伝えている。

月曜」は自由奔放でタバコの吸い殻やビールの空き缶など部屋を汚し放題。とっかえひっかえ女を連れ込むような性格なので、タバコが苦手で生真面目な「火曜」は目覚めた瞬間、隣に知らない女が寝ていて驚愕し、汚れた部屋の掃除から始める…みたいな日常から徐々に物語が動いていくのだけれど。

中村倫也さんが7人の人格を演じ分けていて、そんなに悲惨さはないけれど考えさせられる映画。今、Amasonのプライム会員特典で観られますよ。

しかし、自分の中に他の自分がいて、その自分がやったことは一切知らない。というのは一体どんな感覚なんだろう。

知らないはずの外国語を別人格は話せたり、体が弱くて歩けないのに別人格は走れたり、自分は温厚なのに別人格は狂暴だったり・・・

実は人ってあらゆる可能性を持っているけど、自分で自分を決めてしまっているのか?であれば脳のコントロール次第でどんな自分にもなれるのか?とか、様々なことを考えさせられる。