マスクは魔法の化粧品
コンピューター生成した人の表情を被験者に見せて、喜怒哀楽のいずれかを判定させたところ、日本人は「目」を、アメリカ人は「口」を重視して判断していることがわかった、という記事を読んだ。
日本には「目は口ほどに物を言う」という諺があるように、何もしゃべらなくても目や眉の動きから、相手の感情をある程度察することができる。
日本で使われている感情を表す「顔文字」を見てもそれは納得がいく。
(^^) (:_;) (`__´) (・・;)
見てよこれ。口はただの横棒か、そもそも無いし。
なのにうれしいのか悲しいのか感情が概ねわかる、ということはやはり口の形を判断材料にしているわけではなさそう。
もし欧米人が口で相手の感情を判断しているならコロナ禍のマスクは相当不便だろう。(それもマスクするのをあれほどまでに嫌がる理由のひとつかな?)
しかし2年もの間、毎日外出時にマスクをし続けることになるとは思わなかった。
けれど何だかもうすっかり慣れてしまって、逆につけていないと何か恥ずかしいような、落ち着かなくなっている自分に気づいた。
先日、マスクしてるとすっぴんで出かけられる楽さ加減を書いたけれど、
楽なだけでなく、ほうれい線など気になる所をきれいに隠してくれるマスクは、私にとって今や優れた化粧品と化している。
マスクという名の、口周りのシミやシワを100%消せる魔法の化粧品。R55世代の力強い味方、かも。その上この高級化粧品はお手頃価格!
コロナが終息して晴れてマスクを外せる日常が来るのは待ち遠しいけれど、その一方で再び一切マスクなしで電車に乗り、2年間でさらに老けた顔を会社で晒すのかと思うと何となく気が重いのもまた正直な気持ち。
巷ではマスクを「顔パンツ」と称する人もいるそうで、なるほどねーと思った。
ただ10代など若い世代で、必要以上にマスクに依存してしまう子も増えているそうで、それは一種のコミュニケーション障害だから少し心配。
また、マスクで表情が見えないことは乳幼児の脳の成長に悪影響を及ぼす懸念があるという。赤ちゃんは親など大人の表情を見て反応を繰り返し、徐々に人の顔や表情を区別できるようになる。そして表情の違いから相手の気持ちを理解する能力が育まれていくそうだ。
「マスクの長期着用で以前より子どもの反応が乏しくなった」と感じて心配する保育士の声もある。
やはり人は本来、顔全体で表情豊かにコミュニケーションすることがとても大切なんですね。