すっぴん・楽ちんはやめられない!
誰かと会ったりお出かけすることがほとんどない。となると、世の女性たちは明らかに装わなくなることが2年前のコロナ発生で明らかになってしまった。
この年売上が大幅に減ったのは、口紅や頬紅を筆頭とするメイク用品とファッション(外出向け)だったという統計がそれを裏付ける。
ちゃんとメイクして髪を整えるのは、リモート会議やZoom飲み会など顔が映る時だけ。映る範囲だけ。そんな女性が大勢いた(むしろ大半?)と聞く。
身近でも、リモート会議で「全員顔を映して」と言われて「すっぴんなのでご勘弁を」という女性の後輩がいた。逆に、堂々と素顔(初めて見た)のまま登場して会議進行する強者のR55世代リーダーもいた。
要するにまあ、皆テレワーク中はラフな格好だということだ。
私も普段はすっぴんで、髪は束ね、近所に買い物に行く程度なら帽子やメガネとマスクでごまかせる(芸能人か犯罪者か!)。となると自然と着る服もカジュアルな簡単なものばかりになってしまう。しばらくは美容院にも行か(け)なかった。
コロナ前は考えられなかった。花粉時期マスクをしていても、近所でも、出かける時には最低限の化粧はしていた。
この楽ちんさを知ってしまい、なかなか戻れなくなってしまった同士はいませんか?
そんな楽ちんな恰好をしているアラ還女性には、すれ違う人の視線も少ない。恐らく視界に入っていない、風景の一部でしかないのだろうと感じる。それをいいことにますます楽ちんさが加速する。
これは同世代や同性を貶める発言ではなく自分の実感。わかりやすい例がある。
マスクをすると少し若く見える、というか年齢がわかりづらくなる。
同じマスクをつけながら、楽ちんな恰好している日(多分だらだら歩いてる)と、通勤できちんとした格好をしている日(多分急いでサッサと歩いてる)で、明らかに違うことがある。
同じ駅前でティッシュ配りの人から、ポケットティッシュを渡されるか否かだ。
ちゃんとしてる時は、整体(マッサージ)、不動産、スポーツジム、携帯キャリアなど、様々な宣伝用ティッシュをいただける。
でも楽ちんな時はほとんどもらえない。珍しく差し出された時はパチンコ屋のものだった。
どういう業態がどういうターゲットにアプローチするのかというマーケティングをダイレクトに感じられて興味深い。
道行く人がその商売のお客さんになってくれそうかどうかを、第三者が瞬間的に判断した結果に他ならない。自分が人にどう見られているかの鏡とも言える。
女はメイクしてちゃんとすべきみたいなジェンダー差別的なことを言っているのではない。あくまで他人は見た目で判断し対応を変える。その事実だけを言っている。
すっぴんで緊張感もなく出歩くことに慣れ、心身共にオバさん化が加速していく自身をちょっと反省はするものの、それでも「あー、この楽ちん、やめられない!」