スパイファミリーの世界は、普通の企業に関係ないわけでもないのね
数年前、まだコロナが発生する前でした。2020年東京オリンピック開催が決まり、日本中がその一大イベントに対し大きなビジネスチャンスとばかり各社様々に動き出していたさなか、私も仕事で多くの企業や官公庁等を訪ねて話を聞いてまわったことがあります。
"五輪"という名のワールドワイドな巨大ビジネスの仕組みを、ほんの表面の少しだけですが垣間見ることができ、それですら驚くことばかりでした。
日本でも屈指の某大企業を訪れた時、そこの五輪プロジェクトの日本での立ち位置や取り組みなどをお聞きし、「今日はありがとうございました」と立ち上がって会議室から退出する際、その企業の方が一緒に横を歩きながら、
「オリンピックの間、海外などからのサイバー攻撃ってどの位あるかご存知ですか?」と私に問いかけました。
見当もつかず返答に困った顔をしていただろう私に、「ロンドンの時は2億回以上攻撃されたんです」
2億!想像をはるかに超えたその回数に絶句していると、「東京はそれ以上と予想されていて、でも1回でも許すわけにいかないんです」
その言葉を聞いて、華やかな舞台の裏にこういう人達が大勢いて(この企業だけでなく)、日本を守るために懸命に動いているんだと思うと、なんだか少し気が引き締まる思いでした。
セキュリティ対してもトップクラスのノウハウをもっているその企業は、オリンピックのみならず日本中のインフラに対しての知見があるような会社です。ですからもちろん自社(その企業)内におけるセキュリティ(物理的にも情報的にも)対策も徹底していました。
この五輪の話よりさらに前のことですが、その企業のある役員クラスの方に「うちも色々とセキュリティを徹底しているけれど、でもどうしても情報は洩れます」という話を聞いたことを思い出しました。
その役員いわく「情報が洩れる一番の原因は、実はITではなく人なんですよ」
以前受付嬢から情報が漏れた逸話(*故意ではありませんでしたが)などを話してくれました。
その役員は海外経験があり「日本ではガラス張りのオフィスビルで窓際に大きな机を置いて、窓に背を向けてPC操作しているトップがいるけど、そんな脇の甘いのは日本だけだ。うちはやらない」みたいなことを言っていました。
産業スパイに高性能な望遠鏡(?)でメールなどの情報を盗まれる恐れがあるとかなんとか。。。ひぇー
先週このブログで私の今のお気に入りはスパイファミリー(SPY×FAMILY)って書きましたが、日々接してる普通の企業でも多かれ少なかれこんなことがあって、全く関係ないアニメの世界だけのことではないんだと・・・
そうそう、1年遅れで開催された去年の東京オリンピック。実際のサイバー攻撃数は何と4.5億回!ロンドンの2倍以上あったことが発表されています。
ああ、ありがとうございます。守り切ってくれたんですね!