R55女性あるある

R55世代(50~60代)女性の、心身や環境の変化・長年の仕事での経験・主婦目線での生活など綴るブログ

渋谷再開発で長期閉館、Bunkamura 最後の展覧会へ

1月に渋谷の東急百貨店本店が閉店したことは大きくニュースでも取り上げられましたがそれに続き、隣接している「Bunkamura」も一部を除き4月10日から長期休館に入りました。

渋谷再開発プロジェクト

渋谷は大型再開発プロジェクトによってどんどん変わり続けています。

若者で賑わうこの街も、駅から徒歩数分の東急本店とBunkamuraの一角は昔から何か少し空気が違っていて、多くの大人が出入りする場所でした。

でもここも渋谷再開発で大きく変わっていくのでしょう。

私も音楽会や展覧会でよくBunkamuraを訪れたものですから少し寂しい気持ちと、2027年にどんな感じに生まれ変わるのか楽しみな両方の気持ちが入り混じります。

そこで現状で最後のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の展覧会「マリー・ローランサンとモード」を観に行きました。

すでに全てシャッターが閉められている東急本店の横からBunkamuraに入り、地下1Fに降りていくと、フランス本国以外の唯一の店舗として営業してきたカフェ「ドゥ マゴ パリ」が目に入ります。ここも同時に閉店になるので見納めです。

マリー・ローランサンとココ・シャネル

ザ・ミュージアムに入るとマリー・ローランサンの女性的で優しい色彩の絵画の数々が目に飛び込んできます。ただ、パステル調ぽくも背景はグレーで単に甘いだけでなくモードな感じの印象も持ちました。

同時期に活躍したココ・シャネル肖像画もありました。当時の富裕層はローランサン肖像画を描いてもらうことが一種のステイタスになっていたそうです。

ココ・シャネルも彼女に肖像画を注文したものの、従来の女性のファッションイメージの枠を壊そうとしたシャネルにとって、ローランサンの描いた絵は自分のイメージとは合わないと感じたのか受け取りを拒否

ローランサン負けず描き直さず、二人の関係は微妙に悪化、結局絵は手元に置いたままだったといいます。

ローランサンは「シャネルはとっても良い子なんだけれど所詮田舎娘よ」的なことを言い放ち、それでもファッション大好きな彼女は、パリのシャネルの店には頻繁に通ったという逸話は面白かったです。

絵画だけでなく、社交界のドレスや、シャネル本人の多くの写真やバレーの映像などファッションに関する様々な展示もあったため1920年代のパリの社交界をリアルにイメージできて、とても面白い展覧会でした。

これは唯一写真をとってOKという絵画で、本物の絵を私がスマホで撮影したものです。
  

 

ちなみにこの展覧会は京都市京セラ美術館に移動して6/11まで開催中ですよ。

Bunkamuraから駅に向かう帰り道、渋谷のごった返す雑踏でパリの街のイメージはあっという間に消え去り、「一時期よりずいぶん外国人観光客が戻ってきたな」などと現実に引き戻されながら歩いていました。