人生の午後3時

人生後半もまだまだ惑いっぱなし

50歳以上は聞いてみて。春の夜の虫は聴力検査になるのです

春から初夏にかけての残業した帰り道。駅から家に向かう途中の住宅街はすでに車や通行人もまばらで、この季節の静かな夜道は結構気持ちが良いです。

途中草が多く生い茂っている場所を通ると虫の音が聞こえてきます。まだ夏ではないのでうるさくはなく趣があります。

その中で、ジーというかシーッというか、一定の音程で強弱なく鳴き続けている虫がいます。音が小さいので近くまで来ないと聞こえません。

調べるとこれはクビキリギリスというキリギリスの仲間で、普通の住宅街にもいる春の夜に鳴く虫だそうです。この鳴き声の周波数はとても高く11,000Hz位あるそうです。 

人の話し声は500~2,000Hz位で、ちりんという高い鈴の音が8,000Hz程度。そう考えると1万を超える鳴き声の周波数はかなり高いことがわかります。

人は加齢とともに聴力が衰えていきますが、この加齢性難聴は50歳位から徐々に進み、特に周波数の高い音域から聞こえづらくなっていくといいます。

以前行った耳鼻科では8,000Hzまで聴力検査しましたが、8,000Hzは65歳を超えると聞こえにくくなる人が急激に増えるそうです。 

    

そのためもっと高いクビキリギリスの鳴き声は、年齢によって聞こえない人が多くいるというのです。

私は以前の聴力検査で片側の耳がもう一方より高音域のレベルで少し劣っているのを知っていました。そこで次にこの鳴き声を聞いたら、片耳ずつ塞いでどう聞こえるか試してみようと思っていました。

そして実際にやってみると・・悪い方の耳ではなんと!全く聞こえなかったのです。

もう一方の耳ではきちんと聞こえるので「聴力検査の通りだ」と思いつつも、聞こえないことをリアルに痛感するので結構ショックでした。

さっき小さい声で鳴くと書きましたが、私には小さくしか聞こえないだけで、もしかすると実際は結構うるさい鳴き声なのかもしれません。 

以前もブログに書きましたが、他にもネズミ避けなどで使われるいわゆる”モスキート音”はさらにずっと高い周波数ですから、ここまでいくとかなり若い人しか聞き取れないと思いますので、中高年の皆さまはこのクビキリギリスの鳴き声を簡易聴力検査がわりに聞いてみるのはいかがでしょう? 

ちょうど今の季節、鳴いていますよ。シーーーっと小さく結構長く。でも近くにいるとは限らないのでここに鳴き声の動画を貼っておきます。

聞こえました?

 YouTubeチャンネルUraniwaKansatsuki より