10年後に紙の新聞は残っているか?減り続く発行部数
新聞の発行部数が年々激減しています。
公式発表部数の中にはいわゆる”押し紙”と呼ばれる実際には配布していない大量の新聞も含まれていますので、一般家庭に配達されているのはもっとずっと少ないはずです。
我が家も新聞をとるのをやめてから10数年位たつでしょうか。今はニュースをアプリで読んでいます。
【目次】
通勤電車では皆新聞を読んでいた
私は不器用なので、あの大きな紙面をめくって読み終え元に戻す時、微妙にズレてぴったりきれいに戻せないことに日々小さなストレスを感じていたのも今は昔です。
朝の通勤電車内でも、現在皆がスマホを見ているように当時は皆こぞって紙の新聞を読んでいました。
超満員の中で大きく広げて読む人は迷惑でしたが、中には周囲に気を使って細長く折り畳み、それは器用にページをめくりながら読んでいる紳士もいて好感を持てました。
それでも時々新聞が折れ曲がり、彼らより背の低い私の頭にパサッとぶつかったりしていました。
新聞は日経・朝日あたりが多かったものの、中には朝から堂々とスポーツ紙を広げているおじさんもそこそこいました。
何やら露出過剰の(というか裸の)モデル女性の写真や煽情的な文字が紙面いっぱい大きく載っているセクシーページが目の前にさらされてとても嫌だったし、それを読んでいるおじさんの顔も、若い女性である私にとってかなりキモかった。
わざとではないでしょうけれど受動喫煙ならぬ受動セクハラのような状況を日々我慢していたものでした。
でも今、車内で紙の新聞はすっかり見かけなくなりました。というより、デジタルでも大新聞はあまり読まれていないのではないでしょうか。
偏った情報源による思考の偏向
でも高齢の親は今でも紙の新聞が手離せません。昔から毎日読む人でしたが、耳が不自由になってテレビも純粋に楽しめなくなってからはより一層、文字媒体の新聞をくまなく読むのが楽しみになっているようです(拡大鏡で)。
でも情報源が少ないので考え方も偏っていることを感じます。一紙のイデオロギー=正しいという思い込みはあの年代に多いかもしれません。
逆に怪しげなものも含むネット情報のみを信じてしまう若年層も多いことでしょう。
本当はもっと幅広く様々な媒体で色々なものの観方や考え方を知った上で、自分自身の考えを固めていくプロセスが必要なのでしょうが、時間もない中で何を選択するかということは、思った以上にその人自身の思考を左右する気がします。
10年後に紙の新聞は残っているか?
紙には紙の良さがあるのは重々承知ですし実は私は紙が大好きです。
ただこれだけネットでリアルタイムに様々な情報が取れる今、どうしたって一紙を定期購読する必要性を感じられないのは致し方のない事実です。
調査では60~79歳のモバイル端末所有率は94%(うちスマホは89%)に達していて、もう「高齢者はパソコンやスマホは使えない」といった安易な思い込みは危険です。
現在80代半ば以上の層がいなくなった時、紙の新聞を読む人は一体どの程度になるのでしょう。