政治家や公人が失言して叩かれ、発言撤回したり更迭されたり。昔からあったけど最近またよく聞くようになった気がします。
なぜそんなこと言っちゃうの?そんなこと言ったら叩かれるの当たり前じゃない!というようなことを平気で言ってしまう不思議。
【目次】
思っているから「つい」が起こる
女性にも若い男性にもそういう人はいますが、圧倒的多数でオジサン(年齢的にはオジイサンの場合も)に多いですね。
つい調子に乗ってしまったという場合。そこまで思っていなくても周囲にウケるからリップサービス的につい言ってしまう、まぁある意味サービス精神旺盛だともいえるけれど、でもその内容はいただけない。
そもそも、そういうことを普段から思っているから「つい」が起こるのです。思っていなかったら絶対言うはずがないことだもの。
本心では相手をさげすんだり下に見たり下心を持ったりしているから何かの拍子にそれが出てしまう。
大きな力を持つようなポジションの人は、自分に苦言を呈する人がいないと無意識にどんどん「常に自分が正である」幻想を抱いてしまう、いわゆる裸の王様状態になりやすいのかもしれません。
裸の王様は、自分の発言を聞いた人がどのように感じるのか事前に客観視・想像できないのでしょう。
公の場では言葉を慎重に選んでいても、アルコールが入ったり内輪のパーティーなどでウケると思ってバカなこと(=思っていること)を悪乗りして言ってしまう。
それで周囲で笑いが起こるから、ご満悦でさらに調子に乗ってしまう。これ、笑った人たちも同類なのですが。
たとえそこに客観視できる人がいても「相手が傷つきますよ」「そういうことは冗談でも言うべきではないですよ」なんて親切に諭してはくれないことでしょう。
それどころか場合によっては「足を引っ張る材料だ」と、内輪ネタだったはずの発言を週刊誌にリークするなんてこともあるのかもしれません。
会社でも客観視できないオジサンがいた
政治家だけでなく、普通の企業にもそういうオジサン達は大勢いました。ひと昔前はハラスメントとかコンプラとかの概念が今よりずっと緩かったから、飲み会の場はもちろん、仕事中でもそういう冗談めかした本心をよく聞かされたものです。
周りの若手(特に女性)達は皆「しょうもな」と感じながら、時には嫌悪感を抱きながらもオジサン相手に愛想笑いしてあげていました。
それでますます調子に乗せてしまったかもしれません。ウケると勘違いさせた方も罪なんだと思います。
でもその人達も、社内で波風立てたくない、嫌われたくない、などといった保身で我慢していたのだと思います。
実際、そういうオジサンに対し正面切ってモノ言う正義溢れる若い女性がいましたがその後、他の飲み会の場などで「あの子は怖い」とか「扱いづらい」とか「かわいくない」など悪く言ってオジサン同士で笑いあってる図を見せられた者は「自分はそうなるまい」と、流すことを心に決めてしまうのです。
それがわからずどんどん調子に乗り続けたオジサンは、ある日突然パワハラとかセクハラで刺されたりして、でも本人はそれが一体なぜなのか本当にわからないのです。ぜんぜん"突然"じゃないのですが。。。
これが政治家や有名人の場合、もっと大変なことになります。過去に遡って「そういえばあんなこともこんなことも」とほじくり返され、社会的に抹殺されたりもする。
そういう風潮もどうかと思うのですが、でも少なくとも上に立つものであれば人の傷つく痛みは感じとってほしい。
自分も同じ傷を負えと言うのではありません。でも自分の発言が人を傷つけることに思い至れない想像力の欠如した者は、そういうポジションにいてはいけないと思うのです。