R55女性あるある

R55世代(50~60代)女性の、心身や環境の変化・長年の仕事での経験・主婦目線での生活など綴るブログ

プレミアム商品券をルール無視で買い占めたかのような記事に反論

大分・佐伯市で、1世帯3万円までの上限で販売されたプレミアム付き商品券を、ある女性が一人で440万円分も買い占めた。と、タイトルから読み取れる記事がありました。でも記事を読んでみればそれは恣意的なもので、問題は別にあると感じるものでした。

【目次】

商品券の購入時、事前にきちんと確認をしていた

これは、情報番組「イット!」で取り上げられた放送を記事にしたものです。


この記事の中身を読めば、この購入者はルール無視で440万円分も買い占めたわけでないことはすぐわかります。その女性は列に2回並びはしましたが、3回目商品券を買う前に確認をとっているのです。

記事から一部引用しますと、

女性:「何冊購入できますか?」
スタッフ:「いくらでも購入できますよ」
女性:「440万円は大丈夫ですか?」
スタッフ:「大丈夫です」
女性はその後、現金440万円を持って会場に戻り商品券を購入。市の担当者が使い道を尋ねると「車です」と話したという。

このプロセスを経て購入したのです。なのにどうしてこのタイトルになるのでしょう?

これではまるで、この購入者がルールを守らない独善的な悪人で市が被害者かのような印象を視聴者や読者に与えます。それも"車なんて贅沢品を買うために"といったニュアンスも言外で匂わせている印象で、マスコミに恣意的なものを感じるのです。

このタイトルは、先日の山口 阿武町のネットカジノに使ったコロナ給付金の件が頭の隅にある視聴者を引き付けようとする、マスコミによる誘導に思えて気分が悪いのです。

    

私がこの人なら同じようにポイ活をした

私もプレミアムがついた商品券やチケットなどが売りに出されれば、ポイ活だと喜んで2万円程度の上限額まで買い、日常でちょこちょこ使います。それと何ら本質は変わらないと思うのです。ただその金額が440万円と高額だったからこんな記事になったのでしょう?

もし私も車を買う必要があった場合、商品券で車を買うことができ、かつその商品券は上限なしでいくらでも買えると言われれば、何としてでもお金をかき集めて同じことをしたと思います。だって合法で572万円の車が440万円で買えるんですよ!こんな割のいいポイ活ありません。

原因を作ったのは、ルール化していない市側の落ち度

佐伯市も最初は「1世帯3万円まで」というルールで販売していたそうですが、3分の1以上も売れ残ってしまっただから事前申し込み不要で再販売したのです。委託先事業者はスタッフに「申し出のあった冊数を販売していい」という指示をしています。

住民に人気がなかったのか広報が弱かったのか、とにかく大幅に余ってしまったから制限を緩めて捌こうとしたわけです。

さすがに440万円も購入する人がいるとは思わなかったでしょうが、でもこれは明らかに、きちんとルール化していなかった市および委託先事業者の管理者側に落ち度があるわけで、その指示に従ったスタッフや、ましてや確認して購入した女性を非難する話ではないと思うのです。

その原因を作った役所(委託先含む)側の仕事のやり方・甘さに問題があることを感じるのです。

阿武町の時もそう思ったのですが、IT化が全く進んでいないし、業務プロセスや指示系統の整備がされていなかったり、その場の思いつきのような曖昧なルールで仕事が進められていたり、

そういったことが結果的に様々な問題を引き起こしているということを、地方自治体には本気で考えてほしいのです。