R55女性あるある

R55世代(50~60代)女性の、心身や環境の変化・長年の仕事での経験・主婦目線での生活など綴るブログ

手動でToとかBccとかやってる時点で「デジタル庁」なんてうたってほしくない

デジタル庁に関する最近のニュースで、問い合わせへの回答の際、BCCではなくTOで一斉メール送信してしまったためメールアドレスが他人にも知られてしまったことが話題になっていました。

デジタル庁は以前にも記者などの約400件のメルアドをBCCとCCを間違え流出させる同じミスを犯していて、再発防止を誓ったにもかかわらず再発しているのです。

初歩的なミスですが、もし自分の会社(民間企業)であれば、たとえ新人がやったとしても簡単に済まされません。個人情報の取り扱いミスはいわゆる"セキュリティ事故"扱いになる案件です。

まず掲載してしまった相手全員への謝罪を上司と共に速やかに行い(その際、先方からは嫌味を言われたり取引物の値下げ要求にあったりもします)、

一方社内的にはその事故を起こすに至った詳しい業務プロセスとその理由、具体的な再発防止策など様々な報告と共に宣誓書的なものを、直属上司や部門長が会社に対して提出する程度のことは行わなければなりません。同じような事故を繰り返したら恐らく上司の立場も悪くなるでしょう。
    
「ミスは誰にでもあるよ」と言いたいところですが、やっぱりこの程度のミスは工夫やルール、誤送信防止機能などで防げるはずのもの。それを連発するなど、やはりデジタル庁は絶対やってはいけないと思うのです。

そもそもそういった事務処理はデジタル庁職員が行っているのでしょうか?

であれば、デジタルを謳う組織人員のリテラシーの低さに不安を感じざるを得ないですし、派遣など外部の人間に丸投げして庁としては業務自体に関与していないとしたら、事務的業務を旧態依然としたやり方で続けていること自体にも不安を覚えます。

外部にとやかく言われずにすぐ実施できるはずの庁内事務処理こそ一番最初に手をつけ、短期間でそれこそITやシステムで自動化・効率化を図り、その成果を各省庁全体に横展開していくぐらいやってしかるべきだと思うのです。

問い合わせ対応など、民間企業でもある程度IT化しているところはすでにAIチャッドポッドなどで自動回答や振り分けを実施しています。それを手動でToとかBccとかやっている時点で「デジタル庁」なんて謳ってほしくない。

省庁のIT化が遅れているから国民のIT化も遅れ(だって自分でやってもいないことを人にやらせるのは理解力も説得力もないでしょう?)、結果として生産性の低い国に甘んじているのだと半ば本気で思っています。

本当にこれをデジタル化で何とかしてほしいと思っているからこその苦言です。

日本国民が使うアプリを作りたくて入庁に手を上げたITのプロもいらっしゃるのかもしれませんが、それ以前・それ以上に大事なのは、もっと根底に流れている厄介なもの。

根回しとか無駄なプロセスとかハンコとか順列とか前例がないとか、それらをちゃんと壊せるだけのパワーと権限、そして壊しっ放しではなくフォローしつつ新しいやり方とうまく融合させ普及させる手腕が問われると思います。

今回デジタル庁事務方トップが石倉氏に代わり浅沼氏が就任したとのこと。IT自体の知見も必要ですが、そういった手腕こそに期待したいものです。