くだらない言葉遊びがクセになる、タモリのボキャブラ天国
今週のお題「復活してほしいもの」
90年代にフジTV系列でやっていた「タモリのボキャブラ天国」というお笑いバラエティ番組。(通称 ボキャ天)
様々なことばや歌詞などをダジャレや替え歌などで言い換える視聴者投稿番組。
投稿の内容を役者によるコント仕立にして、テロップで「元のことば」と「言い換えたことば」が変化しながら表示される。(カラオケの歌詞で歌う部分が黄色く変化していくあの感じで)
今だったら、差別とか下ネタとかコンプライアンス上無理そうなものも多かったし、基本くだらなかった。でもちょっとした言葉の遊びがどうもくせになって毎週観ていたな。
例えば・・・
イトーヨーカ堂の店舗を背景に、男友達が手を挙げて挨拶してる。
「伊藤!」「よぅ、加藤!」
それだけ。あー、くだらな。だけどじわじわきて何か好きだった。
これも好きだった。山下達郎のクリスマス・イブの替え歌。
兄と妹が話してる部屋。角刈りのお兄さんが夜中に時計を見て「あ、出かけなきゃ」と言って出ていく。次のシーンでなんと、街で客引きするごっつい女装したお兄さん。
クリスマス・イブの曲に合わせテロップは
「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう」が、
「兄は夜更け過ぎにユキエと変わるだろう」
1文字変わっただけなのに!と、何か感動して今でもよく覚えている。
今のバラエティ番組でひんぱんに見かける、誰かがトークの途中で噛むと、いちいちつっこんで笑わせようとする風潮はあまり好きじゃない。
話の途中で一瞬口が回らなかっただけのことに殊更つっこんで、せっかく聞きたかった話の腰を折り流れを止めてしまう。下手するとそのつっこみで元の話自体は途中で終わってしまうことすらある。すごく消化不良。
意図せず噛んだ間違えではなく、わざと言葉を替えたり計算して間違えることで小さな笑いのドラマを創る。私には両者は似てるようで全く違う。(だからサンドイッチマンやナイツのお笑いが好き)
もし今ならどんな投稿が出てくるだろうか、現代版のボキャ天を見てみたい。