R55女性あるある

R55世代(50~60代)女性の、心身や環境の変化・長年の仕事での経験・主婦目線での生活など綴るブログ

JR東海 CM 深津絵里を見て。出張のなくなった日本企業

今やっている、JR東海のTV CM「会うって、特別だったんだ」編。マスク姿の深津絵里が新幹線で出張に行き、直接相手と会うことの特別さを謳っている。

でも、JR東海のCM 深津絵里とくればR55世代はきっとこれを思い出すでしょう?

山下達郎のクリスマス・イブをBGMに、鮮やかな赤い口紅の深津絵里が新幹線ホームで恋人の到着を待っているシーンを。

姿が見えずがっかりしてると、隠れていた彼がプレゼントを手に柱の陰からムーンウォーク(!)で出てきて、彼女は口をとがらせ小さく「バカ」とつぶやきながら涙を拭う…

あのCMは1988年。ああ!バブル絶頂期のクリスマスシーズン。ぞわぞわする。

そして33年後の今・・・マスク姿の深津絵里がビジネスで新幹線に乗る。両方のCMを見て、様々な面で感慨深さを感じてしまった。

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私も毎週のように東海道新幹線に乗って、関西や東海に日帰り出張していた時期があったので、このCMのさりげないビジネスシーンがとてもリアルに感じる。

それと共に少し懐かしい気もした。

なぜならすっかり出張がなくなって、新幹線に乗らなくなってしまったから。

コロナ前すでに、経費削減に一層厳しくなっていった会社は「出張は基本1名で行くこと」とか「事前に出張の目的と会う相手を書いた帳票を出し、帰ったらその結果と効果も書き加えて再提出しろ」とか、何やらうるさく色々と条件をつけだしていた。

コロナ以降はもう「よほどの理由でなければ出張は控えるように」と、会社からお達しが出て事実上の出張禁止になっている。

営業部の人に聞くと、たとえこちらが行く意思を見せても、顧客側からこなくていいよと言われたり、取引相手が在宅勤務、などで本当に行く機会がなくなっているそうだ。

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会議や打ち合わせや商談はリアルで一堂に会さなくても、大部分はZoomやTeamsなどのウェブ会議で済むことに皆が気づいてしまった。

もちろん"直接会ってこそ"の重要な意味や必要がある出張もある。そうしないと進まない業務だって色々ある。

一方でそうではない、過去の前例のまま継続している形式的な会議や、挨拶とか視察とかと称し数人で地場の美味しいお酒を飲みに行くただの旅行と化した出張が多々あった事実も知っている。

そんな出張であれば禁止することで、交通費だけでなく、泊りなら宿泊費、手土産代や交際費も不要。移動時間も業務工数のうちだし、その間にできるはずの他業務のことも考え合わせると、企業全体でみれば途方もない経費削減になる。

これをコロナ後に、昔と同様までに復活させようという日本企業(特に大企業)はそう多くない気がする。

人と人とのコミュニケーションの重要さは否定しない。でもそれが出張である必要があるのかという議論はいるかもしれない。また、企業にしてみればそういう無駄と思えることも、マクロでみると日本経済を潤す重要な役割を担っていたかもしれない。

とにかく、ビジネスでも旅行でも新幹線や飛行機に乗ることが減ってしまったのは事実。

JR東海もコロナ禍で苦しいはず。だから、直に会うことの必要性訴求と共に、深津絵里を再起用して33年前のバブルの匂いをふんわり思い起こさせようって作戦かな?とか、ちらっと考えながらCM見てます。

(それにしても深津絵里は、カムカムでもそう思ったけど、33年たっても可愛い!驚くばかり)